いま人事が大きな変革の真っ只中にあることに気付いている人もいるであろう。社員中心の傾向が広がり、同時に目標を達成するためには、多種多様なプロジェクトを展開でき、複数の仕事を担い、様々な専門家のチームを構築する人事リーダーが必要なのである。以前と同じように、今日の多様な人事チームはターゲットとなるサービスをより迅速に、効率的にかつ効果的に提供することを義務づけられているが、歴史上他のどの時点よりも社員の人口はより多様で地理的に分散している。現在の社員中心の人事組織が注目している5つの重要な分野を次に挙げる。

1. 人材

業界や企業の評判にかかわらず、人材は今日の人事サービスの中心にある。業績の高い社員は、より多くの選択肢(母国と他国の両方)を持っているため、多くの企業が強力な人材戦略を開発するために多くの資源と努力を費やしている。人材に関して今日の人事チームが重点を置いているのは以下である。

  • 選ばれる企業としての位置付けができる雇用主ブランドの創造
  • 人材分析ツールを使用して、企業の未来を形作る重要な役割について社員をより適切にターゲット設定する
  • 候補者に肯定的な雇用主ブランドの印象を残し、心のこもった対応で採用過程全体を最初から最後まで管理する
  • 様々な社員の人口統計学データに対応する環境を作り、ますます多様化し多世代の社員の多くの需要と期待に応える

2. 学習

製品とサービスのライフサイクルが短くなるにつれて、学習プログラムはますます重要性を増していく。若い社員への絶え間ない学習と、スキルの「レベルアップ」という期待を我々はいつも目にしている。

トップの人事リーダーたちは、過去の退屈で講義的な必須の「トレーニングプログラム」のステレオタイプを払拭する学習構想を既に描いている。そして社員ベースの様々な需要に対応できるシステムとプログラムを作成しているのである。それは誰もが同じ型にはまるわけではないことを意味しているからである。

ターゲットを絞ったプログラムを提供することで、社員は組織の効率性を高めるために必要なスキルを身に付けることができ、これらは専門的で難しい職種の採用費用にプラスの効果をもたらすことができる。学習の力強い文化は、士気を高め、生産性を向上させ、革新の環境を育成し、人材保持に直接影響を与えることができるのである。

3. 従業員エンゲージメントと文化

社員が昇進への野心を伝えることができる場でもある評価の機会について、近年厳格な年次成績評価を廃止している傾向が増えていると我々は耳にする。そして我々は企業がオープンな議論をし、親しみやすい環境の方向に移行し、一般社員がマネージャーと同じぐらい貢献している様子を目にしている。

しかし成功を収めるために、今日の人事リーダーたちはシニアマネジメントと密接に協力し、こうした会話を頻繁に交わし、社員がより大きな組織イメージにどのように適合するかを確認できる環境を作り出しているのである。

4. 健康

健康プログラムの利点は医療費の削減から生産性の向上まで広く知られている。過労、不健康な労働力は、生産性の低い労働力につながるため、人事リーダーたちは適切な健康プログラムが従事と同様に保持にも与える影響を認識している。

最近のChapmanCGグローバル人事調査では、回答者は次の6つの健康プログラムを最も一般的なものとして挙げた。

  • 健康教育
  • フィットネスプログラム
  • 休憩室またはラウンジ
  • 社内食料庫 / 簡易キッチン
  • 社内カフェ / 社員食堂
  • アートとライフスタイル

5. テクノロジー

人材が今日の人事サービスの中心に位置するならば、テクノロジーはそのすぐ横に位置している。テクノロジーは人材の獲得から従業員の関与と保持まで、企業内の全社員のライフサイクルに影響を与えている。これらの変化は、企業の業績に重点を置く能力とツールを備えた、より戦略的で分析的なビジネスパートナーになるように人事を駆り立てた。

テクノロジーが人事に革命をもたらした、いくつかの例がここにある。

  • 採用 - オンラインおよびソーシャルネットワーキングツールは、雇用者と求職者の隔たりを埋めることを可能にし、より迅速でより有意義な接触を可能にした。
  • 人物分析とデータ - かつて人事は書類整理係と呼ばれていたが、今日の人事はクラウドに情報を保存し、その情報をより迅速に取得、共有、解析して、より有意義な分析をビジネスに提供することができるようになった。
  • 給与計算 - 旧式の人事部門の基軸である給与計算は自動化され、外部委託されることが多く、間違いを大幅に減らし、人事がより戦略的な業務に専念できるようになった。
  • 学習 - 個別化された学習のための構成ごとに分割できるオンラインシステムでは、必須の講座を受けるために部門全体が稼働停止になることがない。

人事は継続的な学習と革新の環境を作り出す文化的変革の重要な促進者としての地位を引き続き維持し、テクノロジーを利用して人事リーダーとそのチームがより適時にかつターゲットを絞ったサービスを顧客に提供できるようになると我々は期待している。