長年に渡り、私たちは何度も同じ質問を尋ねられてきました。「日本市場でどのようにダイレクトソーシングを行っているのですか?」全ての背後にある謎には一定のレベルがあり、その1点目はダイレクトソーシング自体がこの市場で新しい概念であるということ、2点目はグローバル人事組織が多くの場合、日本の労働市場に沿ったものではないということです。私たちは問題点に光を当てるために、エージェントを利用せずに名前の収集、アプローチ、そして優秀な人材をうまく呼び込むことの開拓者でも知られる、グローバルな大手IT企業の方にお話を伺いました。その結果、概念はシンプルですが、全ての計画と実行に難易度が伴うことが分かりました。

良いニュース

それでは良い点から見ていきましょう。ダイレクトソーシング戦略は成功すると数千万から数億円を節約できる可能性があります。社内の採用担当者が内部リソースを利用して12名のマネージャーレベルの社員を採用した場合を単純に計算すると、12名×1000万円(給与)×35%(標準市場費)=4200万円となり、そこから1000万円(社内採用担当者の給与と福利厚生)を引くと3200万円節約したことになります。例えば社内採用担当者を増員したり、彼らの生産性を向上させた場合、多くのグローバル企業にとってどのような経済的意味があるのかを見る事ができます。社内採用担当者を有するもう1つの利点は、職業紹介の許可証が必要ないということです。日本で職業紹介事業を始めるには、20平米以上の事務所が必要であること、職業紹介責任者講習を受けること、法人登録、資本先行などを含め、明確で具体的な要件があります。

悪いニュース

上記で述べた3200万円の節約に勝るものがあるでしょうか。実際のところたくさんあります。まず初めに、多数の転職希望者がキャリア開発や昇給よりも終身雇用などの安定性を重視するため、日本の労働市場の動きは一般的に他の多くの国よりも遅いのが現実です。候補者が選択肢を広げるとき、彼らは慎重かつ敏感になっているので、より高いレベルのサービスを期待しています。その市場でもトップの採用担当者は候補者との信頼関係は1日で構築されるものではないということを知っているので、彼らは瞬時に勝つことよりも長期的に勝つことを見込んでいます。ダイレクトソーシングで最も成功した企業は、世界で最も有名なIT企業でもあるということに注目することも重要です。それゆえ、彼らは強力なブランド力の利点を有しています。多くの場合、これらの企業に対しては多数の応募があり、単純に採用過程を管理し、そして勧誘するために直接候補者に電話をかける必要が滅多にありません。もしあなたの企業が消費者に認識可能なブランドでなければ、何らかの吹聴戦略がまず必要となります。ダイレクトソーシングにおける最も挑戦的な局面は、日本市場の複雑さと採用過程を理解し、バイリンガル語学力、そしてダイレクトソーシング経験を持ち合わせた社内採用担当者を見つけることにあります。繰り返しになりますが、なぜならばこれは日本にとって新しい概念であり、大部分はIT業界に限られているからです。

成功法

ダイレクトソーシングを始めるにあたって最も簡単かつ迅速な方法は、前述した経験を持つ社内勤務の採用担当者を見つけることです。しかし、そのような経験を持つ人材は市場にそれほどいるわけではないので、高額な給与を払い、独自のキャリア開発機会を提供し、自身の能力を開拓するために数ヶ月の時間を与える必要があります。また、そのような人材は複数の企業からのオファーが見込まれるため、入社後も会社に馴染んでいるかを気にかけて下さい。そしてブランド化とCRMシステムのための予算を与え、最も重要なのは彼らが創造性を持って仕事ができる自由を与える事です。