The Chapman Consulting Groupは、2月に、日本の人材管理(タレント・マネージメント:TM)リーダー20人が参加されたネットワーキング会合をBayerの東京オフィスで共催いたしました。様々な業界からグローバル、リージョナルおよび国内レベルの上級TMプロフェッショナルの方々に出席いただきました。たとえば、AIG、American Express、Bloomberg、BNY Mellon、Cisco、Citi、Coca-Cola、Gap、General Electric、Goldman Sachs、日立、IBM、MetLife、Mondelezや日興アセットマネジメントなどの人材管理リーダーの方々です。

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日本の次世代リーダーを確保して採用するには

まず、会合では、どの会社も社員の高齢化に伴うリスクを抱え、新しい世代の社員を採用する必要に迫られているなかでの、日本における高い可能性を持っている人材の採用基準について意見交換がなされました。出席された会社の多くが、新卒者を対象とした何らかの育成プログラムを有していましたが、自社にふさわしい優秀な人材を確保するという点についてはまだまだ問題があるということでした。チームプレーに優れ、高い倫理規範を有する人材を見つけることは、日本においては他の市場に比べて簡単ですが、意欲的で、積極的、そしてグローバル志向の社員をみつけるのは、難しいということです。他の市場においては多国籍企業の強みを生かすことができるのですが、日本における彼らのブランド力は必ずしも高くなく、同じような「選ばれる企業」というステータスを得ることができないでいるのです。

よって、日本の人材管理リーダーは、採用担当とタッグを組んで、より強い価値の提案を築き上げていく必要があります。ケーススタディの一つでは、インターンシップ・プログラムを導入した会社が紹介されました。学生に、様々な現場で1週間の就業経験をしてもらうというものです。このプログラムは意欲的な学生を呼び込み、新卒採用プロセスの早い段階で彼らの関心を引くことに成功しました。もう一つのケースでは、人材管理リーダーが何人かの上級役員に、採用プロセスにおいてもっと積極的な役割を果たすよう説得しました。経営陣に腰を上げてもらい、将来の人材の中に入ってもらうことにより、興奮の「ざわめき」を呼び起こすことができ、より多くの人材を自社のプログラムに呼び込むことができました。

とりあえずの結論としては、どんなに素晴らしいリーダーシップ・プログラムにお金を使っても、まずは適切なレベルの情熱のある人材に入社してもらわなければ、ドブに捨てるようなものだということです。

リーダーシップ開発における新たな開発:シナリオ・トレーニング

日本の組織に可能性の高い人材を確保したら、そのグループに対し、国際的な事業環境における確実なリーダーとなる備えとして、経験と育成の機会をできる限り与えるという課題が発生します。会合では、訓練、開発、コーチング、循環といった従来の方法についても議論しましたが、あるケーススタディで、たいへん興味深い、新しい方法が紹介されました。シナリオ・トレーニングです。

この会社では、人材部長が役者を雇って会社に来てもらい、シミュレーションに基づいたいくつかのシナリオを演じてもらいました。会社の経営陣とリーダー候補者たちにこれらのシナリオに参加してもらい、候補者たちがどのように行動し、反応するかを試すというものです。人材管理チームと経営陣は、役者の人たちと事前に何か月も打ち合わせを行い、それぞれがシナリオの中でどのような役職であり、どのように演じ、かつ感じるべきなのかを確認しました。この試みは成功でした。大きくは、経営陣の賛同を得られていたからであり、どのシナリオも非常によく練られていたからでした。このプログラムは、まだ初期の実験段階ですが、その後の発展をフォローし、結果をお知らせしたいと思っています。

日本人材マネージャーへ:どんどん試してみよう!

結論としては、日本人材マネージャーが多国籍企業という組織の中で既存および将来のリーダーを育成していくという主要課題においては、継続的な変革が必要であるということにこの会合の意見がまとまりました。あまりに長い間、日本人材プロフェッショナルは、グローバル本部が作成したソリューションを実施していく存在にすぎないということに満足してきました。しかし、今回、東京から生まれた革新的なアイデアについて意見交換ができ、大変有意義であったと思います。今年の終わりにも次の会合を開催する予定ですので、ぜひご参加ください。

出席者のご感想:

「参加者の皆さんがたいへんすばらしく、様々な考え方を学ぶことができました。次の会合にも出席して、またお会いできることを楽しみにしています。」Fumiko Takahashi, Cisco

「様々な業界から会合に出席されていたのに感激しました。自社のHR業務を他社と比較して学ぶことのできる非常に貴重な機会でした。」Miho Tanimoto, General Electric

「参加者が様々な業界の日本企業と外資企業の両方からだったので、日本における人材管理という面で大変意味のある会合でした。」Rob Piazza, Gap

「他の人材開発リーダーの方々とお会いし、課題や解決策について意見交換をさせていただき、とても意義のある経験でした。このような機会はとても刺激になり、新たな考えを見つけ出していくことができます。」Sherry Greenfield, Goldman Sachs

「自身の方法や課題を共有していこうという考えをお持ちの方々とお会いするのは、とても新鮮でした。様々な業界の人材リーダーや人事プロフェッショナルが積極的に参加された、素晴らしい会合でした。このような斬新なイベントを企画していただき、ありがとうございました。」Akemi Nakagawa, MetLife

「初めて参加しましたが、HRネットワークを広げることができる素晴らしい機会でした。」Hajime Kawamura, 日立